近年多く見られるハンドメイド雑貨

「ハンドメイド」ということ自体がそのアイテムの「ウリ」になっているケースも多々あります。数多くある市販品のカテゴリのなかでも、「雑貨」というカテゴリほど多種多様なアイテムが存在するカテゴリはないでしょう。

生活の中に存在するちょっとした小物、それが「雑貨」です。生活雑貨などと呼ばれる数々のアイテムは、「あれば便利」というものがほとんどでしょう。それらのアイテムをハンドメイドで用意し、「ハンドメイド雑貨」などという名目で販売しているケースが多いのです。

「雑貨」は、私たちにとってみれば「そのような便利なもの、思いつかなかった」というべきアイテムであることが多いです。それらは特段「なくても困らない」というようなものです。あればもちろん便利なのですが、なくても生活に困窮するようなことはありません。ただ、それがあればいままで非効率であったことが改善されたり、ちょっとした「モノ」をしまうときに、整理するときに便利であったりするものです。それらは生活していくなかで「決定的に困る」というものではないのですが、あればあっただけ便利になるというものです。

それらはいわば「生活の知恵」というようなものが多く、私たちは何か「少し不便だな」と感じているようなことをそれらの雑貨で解決できないかと考えるものです。ただ、「どのようなモノで解決する」という具体的な点までは想像もできておらず、店頭で実際の商品を見て買うことが多いのです。「雑貨」は、そのように店頭でうまく訴求できるかどうかが販売の鍵であり、店頭での訴求は「商品自体」が看板であり、広告塔であり、ひとめで「何に使うか」ということも判別できるシンプルさと、生活のなかに自然に溶け込むデザインが求められています。

それらの雑貨をハンドメイドで用意するということは、機能はもちろん大量生産品とは変わらないのですが、「見た目」の部分が大きく変わります。人は誰でも「好み」というものがあります。それらの好みは「生活空間」を左右することでもあります。生活空間をどのように彩るのか、ということは私たちにとって自分がもっとも接する空間をデザインするということになります。誰もが、自分が好む空間で、自分が好むアイテムに囲まれて生活したいものです。

「雑貨」は生活に溶け込むものではあるのですが、それら「自分が気に入っている空間」を彩るものでなければいけません。「便利だけれどみっともない」というようなものは、そもそも買いたいとは思えないのです。ですから、ハンドメイド品を好む人に対しては「ハンドメイド雑貨」を提示することは自然な流れです。

また、それらの雑貨は比較的低価格であることが多いので、価格が高くなりがちなハンドメイド品への「入門編」として、少し興味はあったけどなかなか買えなかったという人にはうってつけのアイテムになるでしょう。また、大量生産品よりも「デザイン」の自由度が高いものですから、どのようなトーンも再現することができ、さまざまな好みを持ったさまざまな人、それぞれに対して気に入ってもらえるものが作れるということも利点です。ハンドメイドで創るということは、「完全に自由である」ということでもあるのです。